ある秋の夕暮れ、縁側でお茶を飲んでボーッとしていたらタヒにたくなった。物置に道具を取りに行って戻ってくると、そこには想像を絶するものが・・・!
親友が祖母から聞いたという話。
友祖母は若い頃、長野の方の田舎で病気がちな母親と住んでいた。その家の庭には大きくて立派な柿の木があったらしい。
で、ある秋の夕暮れに、縁側でお茶を飲んでぼーっとしていた時、ふと柿の木に目が行った。
別になんてこともなく熟れ始めた柿の実がいくつかなっているだけだったのだが、妙な事にその枝を見ていたら急になんだかその木で首を吊ってタヒんでみたくなったのだと言う。
別になんてこともなく熟れ始めた柿の実がいくつかなっているだけだったのだが、妙な事にその枝を見ていたら急になんだかその木で首を吊ってタヒんでみたくなったのだと言う。
悲しい事も嫌な事も全くないのに、ふとラーメンが無性に食べたくなる様に、自サツしたくなったんだと。
そう思ったらいてもたってもいられなくなって、すぐに物置から縄を持ってきて結び、枝にくくりつけた。
肺炎を患った母がいるというのに、その事すら忘れて一心不乱に自サツしようとしていたと語ってたらしい。
だが、そしていよいよやろうと言う時にふと柿の実が目に入った。これを取ってからの方が邪魔じゃなくていいな。
そう思って再び物置へ高枝切りバサミを取りに行き、5分くらい探してようやく見つけた。
庭に戻って来て
「さあタヒぬぞ!」
と思い柿の木を見た。